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ブログ

ゲーム依存

ブログ 2023.01.13
ゲーム依存

こんにちは!ハートライン沖縄クリニックの医師・院長 吉澤です。

今回は、最近特に増えてきている「ゲーム依存」

ゲーム障害とも言われています。

参照:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45280950V20C19A5MM8000/

つまり、インターネットやゲームへの依存について、詳しくお話したいと思います。

「ゲーム依存は予防できるの?」

「ゲーム依存になってほしくない!」

このようなお悩みをお持ちの親御さまは多いのではないでしょうか。

お子さまのためにできることはいくつかあります。

まず1つ目は、ゲームをさせる場合、ある程度の年齢になってからゲームを始めることです。

すでにゲームの楽しさを知っているのであれば、「1日○時間まで」「宿題が終わってから夕飯の時間までなら」というように、ゲームをする時間や時間帯を決めたり、「ゲームをするのはリビングでだけ」と場所などのルールを作ってあげましょう。ルールを作るときは親御さまの意見だけを押し付けるのではなく、お子さまの意見もよく聞いて、お子さまにとって守ることができるレベルのルールになるよう話し合って決めましょう。

また、実生活を充実して過ごせるようにしましょう。ゲーム障害は、おしゃべりや旅行、読書、音楽鑑賞、スポーツなど、ゲーム以外にも夢中になれることを見つけ、日常活動を充実させることで予防ができると言われています。

「もしかしてうちの子、ゲーム依存かな?」と思ったら

いくら注意してもゲームをやめなかったり、「ゲームができない!」と怒り出してしまったり。そんなゲーム障害の症状をお子さまが示した場合、どうしたらよいのでしょうか。

ゲームをご褒美として許可したり、ゲームを取り引きの道具として利用することはおすすめしません。本来の目的である「ルールを守ることの大切さ」が伝わらず、ご褒美や取引がないと自ら物事に取り組まなくなってしまうからです。また無理にゲームを取り上げたことで、自殺未遂を起こした高校生もいます。

最も重要なのは、お子さまの意見に耳を傾け、よく話し合い、ルールや解決策を一緒に考えることです。

一日に何時間ゲームをしているのかお子さまと一緒に計算し、その時間ゲームをすることによって失ってしまったもの(こと)について話し合ってみましょう。またはその時間に他のことをしていたら、どんなもの(こと)が手に入ったかも話し合ってみましょう。一緒に考えて、ルールを作ることで、お子さまはルールを守ろうという気持ちになります。お子さまと一緒にゲームのルールを作り、さらには家族でゲーム以外の楽しみも探しましょう。

しかし、家族では解決できない場合もあります。家族だけでなんとかしようと、家族全員がストレスを溜めてしまうのではなく、各自治体や病院に相談して頼るのも解決策の一つです。

ゲーム依存の治療法はどのようなものがありますか?

当院では、ゲーム障害の治療法として「認知行動療法」や「薬物療法」だけでなく、保護者の方に向けて家族会などのプログラムもおすすめしています。

ゲーム依存のお子さまは、

・コミュニケーション能力が低い

・自己肯定感が低い

・自己主張ができない

・対人関係がうまくいかない

などの問題があり、これらを改善させるためには長期的な治療が必要です。

 ゲーム依存の特徴はどのようなものでしょうか?

下記の症状すべてあてはまり、12ヶ月以上続く場合ゲーム依存と診断されます。

幼少期は進行が早いので短期間で重症化しやすく、12カ月より短い期間でもゲーム依存とみなされると言われています。

・自分でコントロールができない

 ⇨ゲームをしたい気持ちを抑えきれず、ゲームの内容、時間。回数を自分自身でコントロールできない。

・ゲームを最優先にする

 ⇨日常生活における他の関心ごとや活動よりもゲームを最優先してしまう。

・問題がおきてもゲームをやめることができない

 ⇨仕事、学業、健康などに否定的な問題が起きてもゲームをやめることができない。

・日常生活で困ることが多い

ゲーム依存の治療について

 ⇨ゲームをし続けることによって、個人、家庭、社会、学業、仕事などに深刻な影響を及ぼす 。

ゲーム依存の治療は

① 「検査」を行います。

② 「診察」を行います。お子さまに合わせて「カウンセリング」や「デイケア」を通院で行います。

③ ②の治療でうまくいかない場合「入院治療」が必要な場合があります。

診察について

ゲーム依存の診察では、まずは医師がお子さまの健康状態や日常生活、症状についてお伺いします。そのお話をもとに、治療計画を立てます。

治療計画に従って定期的に通院していただき、「カウンセリング」や「デイケア」を行います。

ゲーム依存の治療方法については日々研究が進んでいますが、ゲーム依存に確実に効く治療薬はまだ開発されていません。ゲーム依存に直接効く治療薬は開発されていませんが、ゲーム依存の症状に有効な薬はあります。たとえば、ゲームに集中しすぎる傾向のある注意欠陥多動性障害(ADHD)の場合、薬物療法でゲーム障害の症状が良くなることがあります。

カウンセリングについて

ゲーム障害のカウンセリングでは、お子さま自身がゲーム依存について勉強し、ゲームのやりすぎによって引き起こされる問題を自覚できるようにします。さらにはお子さまの気持ちや、なぜゲームに没頭してしまうのかといった原因、ストレスについてもしっかり話し合い、治療をすすめていきます。

デイケアについて

ゲーム依存のデイケアでは、他のお子さまと一緒に様々なプログラムを行います。遊びや体を動かすプログラムによって、体力が落ちていることを自覚し、ゲーム以外の楽しいことを経験し、ゲーム以外にも熱中できることを体験してもらいます。

また、ゲーム依存の回復者からの体験談を聞いたり、ゲームをする時間を減らす方法やゲーム以外の活動についても具体的に考える時間を設けます。

ゲーム依存の症状を持つお子さまたちは、家庭や学校など現実の世界で悩みを抱えている方も多く、人間関係が苦手なためゲームが唯一の遊び相手となることが、ゲームに没頭してしまう原因の一つと言われています。

デイケアでは、いろいろな人と出会い、人と接することに慣れてもらいます。ご家族の方にも家族会などに参加していただくことで、お子さまとの関わり方を見直すきっかけになるのではないでしょうか。

入院治療について

通院で「カウンセリング」や「デイケア」といった治療をしても症状が改善しない時は、「入院治療」の検討が必要な場合があります。

入院治療では、数ヶ月間入院していただき、ゲームをまったくできない状況にします。ゲームだけでなく、ネットやスマホからも完全に離れます。それだけではなく、食事や睡眠などの生活リズムを整え、生活習慣を確立させます。ゲームやインターネットから離れて現実を見つめ直し、自分という存在を考えます。これからの人生何がしたいのか、どう過ごしたいのかといった、退院後の生活についてやゲームとどう関わっていくかについて、ご家族も含めて医師と相談しながら進めていきます。「ゲームができない環境でもやっていける!」という自信をつけてもらうことも入院治療の重要なポイントです。

ハートライン沖縄クリニックでは、ゲーム依存のお子さまの治療も行っています。

無料相談を行っています。

まずはどうぞお気軽にご相談ください。

ハートライン沖縄クリニック 医師 院長 吉澤

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