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発達障害と睡眠の関係|子どもがぐっすり眠るための工夫

ブログ 2025.04.25

沖縄県那覇市にあるハートライン沖縄クリニックの院長、心療内科医の吉澤です。今回は、「発達障害と睡眠の関係|子どもがぐっすり眠るための工夫」についてお話をしていきます。

目次

  1. 発達障害の子どもに見られる睡眠の特徴
  2. 睡眠不足が子どもに与える影響
  3. なぜ発達障害の子は眠りにくいのか
  4. 自然な眠りを引き出す生活習慣
  5. 寝室環境を整えることの大切さ
  6. メラトニンと光の関係
  7. 医療的なサポートが必要なケース
  8. まとめ

発達障害の子どもに見られる睡眠の特徴

発達障害のある子どもたちは、健常発達の子どもに比べて睡眠のトラブルを抱える割合が高いことがわかっています。具体的には、寝つきが悪い、夜中に何度も目を覚ます、朝早く起きすぎてしまう、寝ているはずなのに日中に強い眠気を訴える、といった特徴が見られます。親御さんが「なかなか寝てくれない」「毎晩寝かしつけに時間がかかる」と悩むケースも少なくありません。これは、単なる生活習慣の問題ではなく、発達特性に根ざした原因がある可能性が高いのです。

睡眠不足が子どもに与える影響

睡眠は子どもの心と身体の成長にとって欠かせない要素です。特に、脳の発達が著しい時期に十分な睡眠がとれないと、集中力の低下、感情の不安定、攻撃性の増加、学習の遅れなどが見られることがあります。また、身体の免疫力にも影響を及ぼすため、風邪をひきやすくなったり、体調を崩しやすくなることもあります。日中の行動に困りごとが多いお子さんの場合、実は背景に慢性的な睡眠不足が潜んでいることも少なくありません。

なぜ発達障害の子は眠りにくいのか

発達障害の子どもたちが睡眠に問題を抱えやすい理由はいくつかあります。まず、脳内の神経伝達物質の働きが一般の子どもと異なることで、自然な眠気が起こりにくかったり、睡眠リズムが乱れやすかったりする点が挙げられます。また、感覚の過敏さも影響します。例えば、シーツの肌触りが気になったり、小さな音や光にも敏感に反応してしまい、安心して眠れないこともあります。加えて、不安が強く「寝ること=分離」という感覚から、親と離れることに強い抵抗を感じてしまう子もいます。

自然な眠りを引き出す生活習慣

ぐっすり眠るためには、生活全体を整えることが重要です。毎日同じ時間に起きて、日中はたっぷりと太陽の光を浴び、適度に体を動かすことで、夜に自然な眠気が訪れやすくなります。夕食後は刺激の少ない過ごし方を意識し、就寝前のテレビやスマートフォンの使用は避けた方が良いでしょう。また、「お風呂に入る→パジャマに着替える→絵本を読む→布団に入る」といった就寝前のルーティンを作ることで、子どもの身体と心が「今は寝る時間だ」と認識しやすくなります。

寝室環境を整えることの大切さ

子どもが安心して眠れる環境づくりも大切です。音や光に敏感な子どもには、防音カーテンや遮光カーテンを活用したり、静かな音楽やホワイトノイズを流すことでリラックスしやすくなります。部屋の温度や湿度、布団や枕の感触にも気を配ると良いでしょう。中には、お気に入りのぬいぐるみやブランケットを使うことで、安心感を得られる子もいます。子ども自身が「この場所なら安心して眠れる」と思える空間を一緒に作っていくことがポイントです。

メラトニンと光の関係

睡眠を促すホルモン「メラトニン」は、光の刺激によって分泌量が変化します。特に、夜に強い光を浴びるとメラトニンの分泌が抑えられてしまい、眠気が来にくくなってしまいます。発達障害のある子どもたちはこの調整がうまくいかないことがあり、夜型の生活になりやすい傾向があります。そのため、夜は間接照明などやさしい明かりに切り替え、就寝1時間前には画面の使用を控えるようにしましょう。反対に、朝はカーテンを開けて日光を取り入れ、体内時計をリセットすることで、夜の眠気が自然と訪れるようになります。

医療的なサポートが必要なケース

睡眠環境や生活習慣を整えても改善が見られない場合、医療的なアプローチが必要なこともあります。例えば、睡眠リズム障害や不眠症の診断がつくこともありますし、精神的な不安が原因で眠れない場合もあります。そのようなときは、医療機関に相談し、専門的な評価を受けることで、適切な対応が可能になります。必要に応じて、メラトニンの補充や睡眠導入のための薬剤を少量使用することもありますが、これは必ず医師の指導のもとで行うべきです。また、親御さん自身も不安や疲れを抱えていることが多く、一緒に支援を受けることで、家庭全体の安心感が高まります。

まとめ

発達障害のある子どもにとって、質の高い睡眠は心と体の発達に欠かせないものです。眠りにくさには個々の背景や特性があり、単なる「早く寝なさい」では解決できないことも多くあります。大切なのは、子どもが安心して眠れるような生活のリズム、環境、そして親の理解です。毎晩がんばっている親御さんにとっても、無理なく続けられる工夫を積み重ねることが、子どもとのより良い時間へとつながっていきます。もし一人で抱え込んでしまっている場合は、専門機関のサポートを受けながら、一緒により良い方法を探していきましょう。

以上、ハートライン沖縄クリニックの院長、吉澤でした。
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