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ブログ

発達障害の子どもの気持ちを理解するために親が意識すべきこと

ブログ 2025.07.25
遊ぶ子ども

沖縄県那覇市にあるハートライン沖縄クリニックの院長、心療内科医の吉澤です。今回は、「発達障害の子どもの気持ちを理解するために親が意識すべきこと」についてお話をしていきます。

目次

  1. 発達障害の子どもの「感じ方」は独特なことがある
  2. 大人の「普通」とは異なる視点を持っている
  3. 「分かってもらえない」という経験が積み重なると
  4. 子どもの気持ちは言葉だけでは見えない
  5. 反応や行動の背景を読み取ろう
  6. 「共感」と「肯定」の姿勢が信頼を育てる
  7. 親自身も心に余白を持つことが大切
  8. まとめ

発達障害の子どもの「感じ方」は独特なことがある

発達障害のある子どもたちは、私たちが思っている以上に「感覚の世界」で生きています。音や光、におい、人との距離感など、日常の何気ない刺激にも強く反応してしまうことがあり、大人には理解しづらいリアクションが見られることもあります。たとえば、ささいな音に驚いたり、服の素材に強い不快感を示したりするのは、感覚の捉え方が異なるからなのです。まずは「この子は何かを感じ取っているのかもしれない」という視点で見てあげることが、理解への第一歩になります。

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大人の「普通」とは異なる視点を持っている

子どもたちの中には、私たちが気にも留めないようなことに深くこだわる子や、一つのことに極端に集中する子もいます。それは発達障害の特性の一つであり、決して「わがまま」や「変わっている」からではありません。むしろ、本人にとってはごく自然な感覚の表れであることが多いのです。「普通こうするよね」と言いたくなる場面でも、「この子にとっての普通とは何か?」という視点で考えていくことが、子どもの気持ちを理解する上でとても大切です。

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「分かってもらえない」という経験が積み重なると

発達障害のある子どもたちは、成長の中で「分かってもらえない」「誤解された」という経験を何度も積んでいることがあります。大人からの叱責や、友だちからのからかい、自分でもなぜうまくいかないのか分からない戸惑い。そういった経験が続くと、「自分はダメなんだ」と感じてしまうことも少なくありません。ですから、親が「あなたの気持ちは分かってるよ」と伝えていくことは、何よりも子どもに安心を与える行動になります。

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子どもの気持ちは言葉だけでは見えない

発達障害のある子どもは、自分の気持ちを言葉で表現するのが苦手なことがあります。怒っているように見えて実は不安だったり、無表情でも心の中は混乱していたりすることがあるため、大人が「言葉どおり」に受け取ってしまうとすれ違いが生まれやすくなります。ですから、表情や行動、声の調子、視線の向きなど、言葉以外のサインにも注意を向けることが必要です。「何も言わない=何も感じていない」わけではないということを忘れないようにしましょう。

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反応や行動の背景を読み取ろう

突然癇癪を起こしたり、些細なことでかんしゃくを起こしたりする場面があるかもしれません。そうした行動には、必ず何かしらの背景があります。「何がきっかけだったのか」「どんな状況だったのか」を振り返ることで、子どもが置かれていた心の状態に気づくヒントになります。叱るよりも先に「この子はいま、どんな気持ちだったのだろう」と想像してみてください。それが理解の扉を開く第一歩です。

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「共感」と「肯定」の姿勢が信頼を育てる

子どもが何かに困っていたり、感情が大きく動いているとき、大人が「そうだったんだね」「つらかったね」と共感を示すことは、子どもにとって大きな救いになります。発達障害のある子どもは、自分の感情を受け止めてもらえることで安心し、信頼関係が深まっていきます。「でも」「そんなことくらいで」と否定するのではなく、一度しっかり気持ちに寄り添うことで、子どもは少しずつ自分の感情と向き合えるようになっていきます。

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親自身も心に余白を持つことが大切

子どもの気持ちを理解しようとするあまり、親御さん自身が疲れてしまうこともあります。完璧な対応を目指す必要はありません。ときには「分からない」と感じることも自然です。だからこそ、親自身が無理をせず、心に余裕を持つことがとても大切です。誰かに話を聞いてもらったり、専門機関を活用したりすることも、一つの大切な選択肢です。親の気持ちが安定していると、それはそのまま子どもにも伝わります。

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最後に

発達障害の子どもの気持ちを理解するには、「その子にとっての感じ方や価値観がある」という前提に立ち、表面的な言葉や行動だけで判断せず、内面に目を向けていくことが大切です。「どうしてこんなことをするの?」ではなく、「どんな気持ちでこうしているのかな?」という問いかけが、子どもとの関係性を深める鍵になります。子どもが「自分の気持ちをわかってくれる大人がいる」と感じることで、心の安定につながり、将来の自信や対人関係にも良い影響を与えてくれるでしょう。少しずつで構いません。今日から、子どもの「気持ち」に耳をすませてみてください。

以上、ハートライン沖縄クリニックの院長、吉澤でした。
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