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ブログ

発達障害の子どもが友達と関わるために親ができること

ブログ 2025.04.11

沖縄県那覇市にあるハートライン沖縄クリニックの院長、心療内科医の吉澤です。今回は、「発達障害の子どもが友達と関わるために親ができること」についてお話をしていきます。

目次

  1. 発達障害の子どもにとっての「友達」とは
  2. なぜ友達との関わりが難しいのか
  3. 親ができる関わりの第一歩
  4. 家庭でできるコミュニケーションの練習
  5. 学校や周囲との連携の大切さ
  6. 親自身の気持ちとの向き合い方
  7. 専門機関やサポートの活用
  8. まとめ

発達障害の子どもにとっての「友達」とは

発達障害を持つ子どもたちにとって、「友達」との関係はとても重要なテーマです。友達と過ごす時間は楽しいだけでなく、社会性や感情のやりとりを学ぶ場でもあります。しかし、その「友達」の定義や関係の築き方が、定型発達の子どもとは異なることがよくあります。例えば、興味のある話題を一方的に話し続けてしまうことや、相手の表情や気持ちを読み取ることが難しいために、うまく関係が築けずにトラブルになることもあります。それでも子どもたちは、心のどこかで「友達がほしい」と感じていることが多く、その思いをどう支えるかが親にとっての大きな課題です。

なぜ友達との関わりが難しいのか

発達障害の特性には、感覚過敏や注意の偏り、コミュニケーションの困難さなどがあります。これらは、友達との自然な関わりを難しくさせる要因となります。例えば、相手の話を最後まで聞くことが苦手だったり、冗談が通じにくく場の空気を読めなかったりと、無意識のうちに相手を不快にさせてしまうことがあります。また、集団での遊びよりも一人遊びを好む場合もあり、周囲から「変わっている」と思われることもあります。こうしたズレが積み重なると、本人の中に「どうせうまくいかない」といった否定的な気持ちが芽生えてしまうこともあります。

親ができる関わりの第一歩

子どもが友達とうまくいかない姿を見ると、親としてはとてもつらいものです。しかし、親がまずできるのは、子どもの気持ちに寄り添い、そのままを受け止めることです。子どもが「今日は友達と遊べなかった」と言ったとき、「なんで?」と問い詰めるのではなく、「そうだったんだ。寂しかったね」と気持ちを言葉にしてあげることで、子どもは「わかってもらえた」と感じることができます。そして、子どもが自分の気持ちを安心して話せる環境を作ることが、他者との関係を築く力の土台になります。

家庭でできるコミュニケーションの練習

コミュニケーションの練習は、家庭での日常生活の中にも多くの機会があります。例えば、家族での会話を意識的にゆっくりとしたテンポで行い、相手の話を聞く時間を持つことで、「聞く」「話す」の基本的なスキルが自然と身につきます。また、遊びの中でルールを守る、順番を待つ、感情を言葉にするなどの要素を取り入れることで、対人関係に必要な力を少しずつ養うことができます。ポイントは「失敗しても大丈夫」と思える雰囲気を作ること。できたときはしっかりとほめ、できなかったときも「チャレンジできたね」と前向きな声かけを心がけましょう。

学校や周囲との連携の大切さ

子どもが過ごす時間の多くは、学校など家庭外の場にあります。そのため、担任の先生や支援の先生としっかり連携をとることが大切です。発達障害の特性は一人ひとり異なりますので、どんな場面で困りやすいのか、逆にどんなことが得意なのかを具体的に伝えておくと、より適切なサポートが受けやすくなります。また、他の保護者や地域の人たちとも関係を築きながら、子どもが安心して過ごせる環境を少しずつ広げていくことが、子どもの社会的な自信にもつながります。

親自身の気持ちとの向き合い方

子どもを支える上で、親自身の気持ちに余裕があることはとても大切です。時には、周囲と比べて不安になったり、子どもの将来を心配しすぎてしまったりすることもあるでしょう。そのようなときには、自分の思いや不安を誰かに話してみることをおすすめします。決して一人で抱え込まず、信頼できる人や支援機関に相談することで、気持ちを整理し、前向きな気持ちで子どもと向き合えるようになります。

専門機関やサポートの活用

発達障害の子どもとその家族を支えるための支援機関やサービスは、地域にも多く存在しています。発達支援センターや放課後等デイサービスなど、子どもが他者と関わる練習ができる場所もあります。また、親向けの相談会や勉強会も活用することで、同じ立場の人と出会い、情報を共有することができます。専門家の視点を取り入れながら、自分たちに合ったサポートを見つけていくことが、親子にとって大きな支えになります。

まとめ

発達障害の子どもにとって、友達との関わりは簡単ではないかもしれません。それでも、「一緒にいたい」「話したい」という気持ちは確かに存在します。その気持ちに寄り添い、日々の生活の中で少しずつ練習を重ね、必要な場面では支援を受けながら、親子で歩んでいくことが大切です。完璧な関わり方を目指す必要はありません。子どもにとって最も安心できる存在である親が、いつもそばにいること、それ自体が子どもの成長にとって大きな力になるのです。

以上、ハートライン沖縄クリニックの院長、吉澤でした。
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