発達障害の子どもが「できた!」を増やす褒め方のコツ
ブログ 2025.06.06
沖縄県那覇市にあるハートライン沖縄クリニックの院長、心療内科医の吉澤です。今回は、「発達障害の子どもが「できた!」を増やす褒め方のコツ」についてお話をしていきます。
目次
- 「できた!」という成功体験が育む自己肯定感
- 発達障害の子どもが苦手な“評価の言葉”
- 「褒める」ではなく「認める」ことの大切さ
- 小さな成功を積み重ねる環境づくり
- タイミングと目線を合わせた声かけの工夫
- 保護者の焦りが子どもに与える影響
- 最後に
「できた!」という成功体験が育む自己肯定感
子どもが「できた!」と感じる瞬間は、心のなかに自信の芽を育てる大切な機会です。特に発達障害のあるお子さんは、周囲との違いから失敗体験を積み重ねやすく、自尊心が低くなってしまうことも少なくありません。そんな中で「できた!」という実感は、努力が報われた達成感や、自分を肯定する気持ちにつながります。親や周囲の大人がこの瞬間をしっかり受け止めて言葉にしてあげることで、子どもは「またがんばってみよう」と思えるのです。
発達障害の子どもが苦手な“評価の言葉”
「すごいね!」「えらいね!」といった褒め言葉は、一般的には子どものやる気を引き出す魔法のように思われています。しかし、発達障害のあるお子さんの中には、これらの評価の言葉に違和感を覚えたり、「本当にそう思ってるの?」と戸惑ったりする子もいます。特にASD(自閉スペクトラム症)の特性が強い子どもは、言葉の裏の意味を読み取るのが難しいため、評価よりも「具体的に何を頑張ったか」を伝えてあげることが大切です。
「褒める」ではなく「認める」ことの大切さ
「褒める」という言葉には、どうしても上下関係や評価のニュアンスが含まれてしまいます。それに対して「認める」という言葉には、相手の存在や努力をそのまま受け入れる優しさがあります。たとえば、「ちゃんとお片づけできたね」という言葉は、評価を超えて事実を共有する形になり、子どもにとって安心感を与えます。日常の中で、行動そのものを肯定し、努力のプロセスを丁寧に拾っていく姿勢が、子どもとの信頼関係を育てていきます。
小さな成功を積み重ねる環境づくり
「できた!」の数を増やすためには、子どもが自分の力で達成できる目標を設けてあげることが重要です。最初から大きな目標を掲げてしまうと、失敗したときの落ち込みが大きくなってしまいます。たとえば、「5分間だけお片づけをする」「自分の靴をしまう」といった、達成可能な行動から始めることで、「やればできる」という実感を持ちやすくなります。親が少しだけ手を貸しながらも、自分で「できた」と思える経験を日々重ねていくことが、長い目で見た成長につながります。
タイミングと目線を合わせた声かけの工夫
子どもに声をかけるタイミングもとても大切です。何かを終えた直後に、「〇〇できたね」とその行動をすぐに認めることで、子どもは自分の行動と結果を結びつけやすくなります。また、目線を合わせて笑顔で伝えることで、子どもは「見てもらえた」「気づいてもらえた」と感じ、安心して自信を深めていきます。大人の忙しさの中でも、わずかな時間で構いません。「いま、ここに集中してくれている」と伝えることで、子どもの心にはしっかり届きます。
保護者の焦りが子どもに与える影響
保護者のなかには、「早くできるようになってほしい」「他の子と同じように育ってほしい」という焦りを抱えている方も多くいらっしゃいます。しかし、その気持ちが無意識のうちにプレッシャーとなって伝わると、子どもは「もっと頑張らないとダメなんだ」と自己否定的になってしまうことがあります。子どものペースを大切にし、変化の小さな芽にも気づいて言葉をかけていくことが、親子ともに心を楽にする近道となります。
最後に
発達障害のある子どもたちにとって、「できた!」という体験は、自己肯定感を育てる貴重な財産です。そしてそれを支える大人の関わり方には、「評価する」のではなく「認める」という姿勢が求められます。言葉の選び方、声のかけ方、環境づくり、どれもが子どもの成長を支える大切な要素です。焦らず、ゆっくりと、子ども一人ひとりの「できた!」に寄り添っていきましょう。
以上、ハートライン沖縄クリニックの院長、吉澤でした。
何かご相談がございましたらご気軽にご相談ください。
LINE相談はこちらから
https://lin.ee/dzElMLj
初診受付はこちらから
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSf1gNr9-m8ZixPcKV-RiJd2dyEgNi80gWYHGnTRKGfAqQfm0A/viewform
https://okinawa-daycare.com/contact/