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ブログ

発達障害の子どもが将来の仕事で活躍するために親ができること

ブログ 2025.07.04

沖縄県那覇市にあるハートライン沖縄クリニックの院長、心療内科医の吉澤です。今回は、「発達障害の子どもが将来の仕事で活躍するために親ができること」についてお話をしていきます。

目次

  • 発達障害と働くことに対する不安
  • 得意なことに気づき、伸ばす大切さ
  • 周囲と比較しない関わり方
  • 小さな成功体験を積み重ねる
  • 将来の選択肢を狭めないために
  • 「できる環境」を一緒に探すこと
  • 親自身が安心できるサポートを得る
  • 最後に

発達障害と働くことに対する不安

発達障害のあるお子さんを育てていると、「この子は将来ちゃんと働けるのだろうか」「社会の中で理解してもらえるだろうか」といった不安を抱える親御さんは少なくありません。特に小学校や中学校といった集団生活の中で、周囲とうまくなじめなかった経験がある場合、将来への心配はより大きくなるものです。しかし、最近では発達障害の特性を活かして、むしろ一般的な働き方とは異なる形で能力を発揮している人も多くいます。ですから、必要なのは「この子に合った働き方」を一緒に見つけていく視点です。

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得意なことに気づき、伸ばす大切さ

発達障害のある子どもたちは、苦手なことが目立つ一方で、ある特定の分野で驚くような集中力や記憶力、創造力を発揮することがあります。大人がまずできるのは、その「得意」を見つけてあげることです。たとえば、図形のパズルに夢中になっていたり、電車の時刻表を覚えるのが得意だったり、同じ作業を繰り返すことにストレスを感じない子もいます。親が日常生活の中で、そういった得意分野を肯定的に受け止め、それを伸ばせるような声かけや環境づくりをすることで、将来の「仕事の種」が芽吹くことにつながります。

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周囲と比較しない関わり方

「周りの子はこんなにできているのに」「どうしてうちの子だけ…」という気持ちは、親として自然なものかもしれません。しかし、発達障害のある子どもは、他の子どもと比べられることで自尊心を傷つけてしまうことがあります。社会にはいろいろな人がいて、それぞれのペースや役割があることを、まず大人が理解し、子どもに伝えていくことが大切です。特に、比較ではなく、その子自身の昨日と今日の変化、1週間前との違いに目を向けるようにしましょう。自信を育てる一歩は、「自分はこれでいいんだ」と思える安心感から始まります。

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小さな成功体験を積み重ねる

発達障害の子どもたちは、自分にできることが分かると、その分野で大きな力を発揮します。ですから、無理のない範囲で「できた!」という体験を重ねることが非常に重要です。たとえどんなに小さな成功でも、大人がしっかり認めてあげることで、子どもは「頑張ること=気持ちがいい」と感じるようになります。就労支援の現場でも、こうした成功体験がある人ほど、仕事に対して前向きな姿勢を持ちやすいというデータもあります。

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将来の選択肢を狭めないために

幼少期や学生時代に、あらかじめ「この子はこれは無理」と決めつけてしまうと、将来の可能性を狭めてしまうことになります。もちろん苦手なことへのサポートも大切ですが、あくまで「選択肢を広げるための支援」として考えていきましょう。現代社会ではリモートワークやクラウドソーシングなど、多様な働き方が可能になってきています。昔に比べて、発達障害のある人が得意を活かしながら活躍できる場面は格段に増えているのです。

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「できる環境」を一緒に探すこと

子どもにとって働きやすい環境とは、「能力を発揮しやすく」「苦手なことがフォローされる」場所です。これを見つけるためには、子ども自身が自分の得意・不得意を知り、親もそれを受け止めて、社会資源や支援機関とつながっていく必要があります。たとえば就労移行支援や放課後等デイサービスでは、そうした準備のサポートを受けることができます。親だけで抱え込まず、信頼できる支援先と一緒に道を探っていく姿勢が、子どもの可能性を広げます。

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親自身が安心できるサポートを得る

親が不安なままでは、どうしても子どもにもその気持ちが伝わってしまいます。ですから、親御さん自身が「悩みを安心して相談できる場所」を持つこともとても重要です。医療機関や相談窓口、支援団体など、親を支える仕組みはたくさんあります。育てづらさを感じることは、決して親のせいではありません。一人で抱え込まず、誰かと一緒に考えていくことで、親の心もほっとゆるみ、子どもと前向きに向き合う余裕が生まれてきます。

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最後に

発達障害のある子どもが将来の仕事で活躍するために、親ができることはたくさんあります。得意を見つけて伸ばすこと、周囲と比べず本人のペースを尊重すること、成功体験を積ませること、そして何よりも親自身が安心して子育てを続けられる環境を持つこと。すぐに結果が見えなくても、子どもの未来は少しずつ形を変えながら広がっていきます。私たちはその一歩一歩を、医療や支援を通して一緒に支えていきたいと思っています。

以上、ハートライン沖縄クリニックの院長、吉澤でした。
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