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アスペルガー障害について

アスペルガー障害
とは

アスペルガー障害とは、自閉症のうち知能や言語の遅れがないものを指します。現在は診断名が変わっており、自閉スペクトラム症に含まれています。
一般的に言葉の理解や表現に困難さはありませんが、冗談を本気にするなど、言葉を文字通りの意味で受け取ってしまう傾向にあります。また、ルールや決まり事に厳格で自分は守るのはもちろん、他者にも守るように強要してしまう場合があります。例えば学校の廊下を走る人がいたら学年に関係なく注意をする、授業中のひそひそ話を大声で注意するなどがあり、トラブルに発展することもあります。
さらに特定の分野に対して膨大な知識量を持っており、集中力を必要とする作業や理論的思考を得意としています。一説によるとレオナルド・ダヴィンチやアルバート・アインシュタインもアスペルガー障害とされています。

アスペルガー障害の困難さ

アスペルガー障害の方はその特性から健常の方と比べ困り感を感じやすいです。
小学生ならグループワーク課題にうまく参加できない、チームワークを必要とするスポーツが苦手というところから友達ができにくく、孤立することが多いです。なかには気にしない子もいますが、成長にするにつれ「どうして自分は他の人が出来ていることが出来ないんだろう」「自分には障害があるんじゃないか」と悩む子もいます。
中高生になると対人関係の悩みが深くなり、人とのコミュニケーションを拒む方も珍しくありません。その分インターネットやゲームに熱中するようになり、ゲーム障害や引きこもりに発展することもあります。
社会人でも周囲とうまくコミュニケーションを取ることが出来ないため、業務を円滑に進めることが出来ない、やり方や細部にこだわりトラブルを起こし、転職を繰り返すケースも珍しくありません。

アスペルガー障害の方への支援

そのため、周囲からの支援が必要不可欠です。アスペルガー障害の方は暗黙のルールや空気を読むといったことが苦手なため、できるだけ言葉にして伝えたり、「こういう場合もある」と知識として教えたりすることでトラブルが減ります。
また、アスペルガー障害について周囲の人(学生ならクラスメイト、社会人なら同じ職場の人)に伝えておくことで、障害について理解してもらいある程度の配慮をしてもらえる環境を作っておくといいでしょう。
発達段階に応じて福祉サービスを活用することも大切です。幼児期なら児童発達支援、児童期からは放課後等デイサービスで療育を受け、SST(ソーシャルスキルストレーニング)で社会性を向上させていくことで、本人の困り感は格段に楽になります。また18歳以降は就労移行支援や就労継続支援を利用することで、働く際に必要な力や個人に合った働き方のサポートをしてくれます。

最後に

アスペルガー障害をはじめとした障害は、自分たちで何とかしようとしても難しいケースがたくさんあります。専門的な支援を受けることでより充実した生活を送ることが出来ますので、ぜひ活用してみてください。

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